今回も経済法令研究会発刊の定期刊行誌3誌の最新情報をご紹介します。
『銀行法務21』では不祥事防止態勢の整備と不祥事発生時の対応について解説、『JA金融法務』では反社会的勢力との取引解消の取組みをテーマに特集記事を組んでいます。『金融・商事判例』でも最新・注目の判例を紹介いたします。
それではまず『銀行法務21 』8月号からご紹介いたします!
☆おすすめ記事☆
「不祥事防止態勢の整備と不祥事発生時の対応」
1. 金融機関の業務における不祥事防止態勢とその検討
北陸銀行 コンプライアンス統括室 弁護士 田中 努
2.社内不祥事の防止態勢の整備
小沢・秋山法律事務所 弁護士 香月 裕爾/石黒 英明
北九州銀行 監査部 部長 城 隆洋
3.不祥事が起きてしまった場合の対応
霞ヶ関総合法律事務所 弁護士 石村 信雄
金融機関の典型的な不祥事例である顧客の預金の着服、不正融資といった事例に対して、どのような防止態勢の整備を行うかについての解説に加え、近年問題となっているセクハラ・パワハラ、SNSの利用、私生活での不祥事について、その防止のための方法についても解説しています。もし、不祥事が発生してしまった場合にどのような対応をしなければならないかについても解説します。
不祥事を起こさない態勢を整備するのが一番ですが、それでも完全にゼロにすることは、非常に困難です。もしもの時に、的確に対応できるような準備をしておくことも、重要ではないでしょうか。
☆ おすすめ記事☆
「特集 反社会的勢力との取引解消の取組み」
① 反社会的勢力の債権回収と暴力団排除条例について(警察庁組織犯罪対策部 今村智仁)
② 金融庁パブリックコメントで示された考え方と現場の抱える諸問題(森原憲司法律事務所 弁護士 森原憲司)
2014年2月、「主要行等向けの総合的な監督指針」等および「金融検査マニュアル」等の一部改正(案)公表の際に意見募集(パブリックコメント)が行われ、同年6月、それへの金融庁の回答が出されてから約1年が経過しました。変化してきた反社対応の状況や、パブリックコメントを通した解釈の仕方など現場の声を盛り込んで解説しています。
また新連載として「あした話せる 身近なお金のはなし」(生活マネー相談室 代表 八ツ井慶子)が今月からスタート!
住宅ローン減税、負担増の進展(消費増税、社会保険料アップ)、教育ローン、奨学金、高齢者の住まいなど、JAの渉外担当者が利用者との話のきっかけにできる身近な話題を採りあげます。
その他、JAの実務に役立つ記事が満載! 定期購読のお申し込みもお待ちしております。
次はいよいよ『金融・商事判例』7/15、8/1号の紹介です!
金融・商事判例1470号(2015年7月15日号)では、弁護士会照会を拒絶した照会先が不法行為責任を負うか否かが争われた名古屋高判平成27・2・26を、そして1471号(2015年8月1日号)では、金融機関と保証協会が保証の錯誤を巡り争った東京高判平成27・6・3を紹介しています。
どちらも、金融機関に関心の高い裁判例として、金融・商事判例ではできる限り採り上げてきた種類の事件です。今後も注目していきます。
今回の各誌の特集はいかがでしょうか?
こんな特集を組んでほしい、実務上このような話を聞きたい(読みたい)等ございましたら、是非当社までご意見をお寄せくださ。
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